小型底曳き船です。イタリアの風景ではありません。瀬戸内海、伊予灘です。
この船首形状のおかげなのか、低パワーですが驚くほど速力がでます。必要はすべての母なのです。
ところで、
イラストの底曳き網の左右に板を取り付けることを考案した方がいらっしゃいます。私はこの方を知っています。この方のお宅には漁獲高向上に貢献した、という表彰状が掲げられていました。
船で引くと網が広がるように工夫なさったのです。必要は発明の母です。この板は開口板と呼ばれました。
これは大成功でした。圧倒的に獲物が捕れるのです。この漁法は「板こぎ漁」と呼ばれています。
ところが、
捕れ過ぎました。小魚も根こそぎ捕ってしまうのでとうとう開口板は禁止漁具になってしまったのです。でも自分で考案した漁具を禁止されたからといって止められるものではありません。
何度も何度も捕まって、とうとう起訴されて前科一犯になってしまったのです。
「オレは自分で考えたことで,こんな歳で前科ものになってしまった」と悲しそうにおっしゃっていました。すっかりお爺ちゃんでした。
もう20年も前のことです。
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